佐藤さおりが犬笛?都合の悪い情報をデマ発言、都民を犬扱い、あまりに無責任な荻野氏

荻野稔 都民ファーストの会

先日、佐藤さおり氏が公開した「エジプトの方向けの、東京で働くための研修に関するエジプトと東京都の合意書」がネット上で大きな話題となり、一部では炎上状態となりました。この合意書を見た市民の一部は、東京都に直接問い合わせや抗議の電話を行ったとも報じられています。

この件に関連し、都民ファーストの会に所属する荻野都議会議員がSNS上でリポストを行いました。その内容は「佐藤さおり議員が犬笛を吹いて勘違いを煽り、ハムスター速報などのPV目的のまとめサイトが偽情報を流布している麻布台ヒルズのサービスアパートメントの件について解説します……」というものでした。荻野氏の発信には二つの大きな問題点があると考えられます。

第一に、佐藤氏の発信には「デマ」と断じられる要素がなかったことです。佐藤氏が示した内容はすべて合意書そのものからの引用であり、もしそれを「デマ」とするならば、合意書自体が虚偽であるという矛盾した結論になってしまいます。それにも関わらず、影響力を持つ都議会議員が「デマ」と断定的に発信したことで、誤ったレッテル貼りが行われてしまいました。つまり「デマでないものをデマと呼ぶ」という構図が生まれており、それ自体が新たなデマの流布になっているのです。議員という立場にある者が、ライバルを攻撃するためにこうした発信を行うのは極めて問題があります。市民の中には「議員のSNSは信頼できる」と考える人も多いですが、実際には支持を広げるため、あるいはライバルを貶めるために、誤解を招く表現や事実を歪めた発信を行うケースがあることを改めて認識すべきです。公的機関にしても同じで、「嘘をついたのか」と問い詰めても、はっきり認めず言葉を濁すことは珍しくありません。市民としては、安易に権威の言葉を鵜呑みにしない姿勢が求められます。

第二に、荻野氏の投稿が、結果的に都民を「犬」に例えるような表現になってしまったことです。これは「犬笛を吹いたら都民が動いた」という比喩から生じたものですが、受け取る側にとっては「都民を軽視している」と感じられる部分があります。もちろん、揚げ足取りに近い解釈だと考える人もいるでしょう。しかし政治家がライバルの支持者を「犬扱い」するような表現をしてしまえば、支持者を見下す態度として強く受け取られる可能性があるのは事実です。政治家にとって、対立候補やその支持者に対してどのような言葉を選ぶかは極めて重要であり、支持者同士であっても、相手を侮辱するような発言は避けるべきです。

そもそも都民ファーストの会そのものについても、小池百合子知事の強いリーダーシップ、あるいは独裁的と評される運営姿勢が以前から指摘されています。「気に入らない議員を議会から排除する」といった話題も報じられてきました。長期的に東京都政を掌握してきたことの影響もあってか、所属議員の一部には反対勢力を見下し、あらゆる手段を用いて潰そうとする姿勢が見え隠れします。今回の件もその一端として捉えられるでしょう。

佐藤さおり氏に対する攻撃やレッテル貼りは、今後も続く可能性があります。しかし市民として重要なのは、政治家の発言やメディアの切り取りをそのまま受け入れるのではなく、自ら一次資料を確認し、自分の目で事実を見極めることです。届かない部分については、都議会議員や関係機関を通じて情報を確認し、監視を続ける姿勢が求められます。

「おかしいことはおかしい」と声を上げる市民の存在こそが、健全な民主主義を支える土台です。今回の件をきっかけに、私たち一人ひとりが政治への関心を持ち続け、権力者や議員の発信を盲信するのではなく、批判的に吟味する姿勢を大切にしていきましょう。

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